大会教宣展
私鉄総連第92回定期大会教宣展入選作品
第92回定期大会教宣展(24年8月~25年5月31日の間の作成作品を対象)ならびに第55回機関紙講評(24年8月~25年5月31日の間に作成・発行)は、4月上旬より募集対象7部門の作品募集を行い、929点の応募をいただき、審査を行いました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。
- 単組紙の部…応募25紙
- 審査員 水嶋 清光((株)広報宣伝総合研究所代表)
- 職場新聞の部…応募72紙
- 審査員 水嶋 清光((株)広報宣伝総合研究所代表)
- 写真の部…応募99点
- 審査員 内村 文男(写真家・前私鉄報道写真集団議長)
- 漫画の部…応募35点
- 審査員 上原 章(イラストレーター)
- かべ新聞の部…応募21紙
- 審査員 水嶋 清光((株)広報宣伝総合研究所代表)
- ポスターの部…応募18点
- 審査員 上原 章(イラストレーター)
- 川柳の部…応募659点
- 審査員 島田 駱舟(印象吟句会 銀河主宰)
審査の結果、中央執行委員会は、入選38作品を決定。
全応募作品は、大会期間中の教宣展で掲示しました。(川柳は入選作品のみ)
入選した組織および個人は、大会2日目に表彰させていただきました。
本ホームページでは、審査員の総評ならびに入賞・最優秀賞作品を掲載いたします。
単組紙の部

入賞:「東急バス」
関東地連 東急バス労働組合

入賞:「私鉄新聞相鉄版」
関東地連 相模鉄道労働組合

入賞:「京進」
関東地連 京成バス労働組合

入賞:「私鉄新聞阪急版」
関西地連 阪急電鉄労働組合

入賞:「私鉄阪神」
関西地連 阪神電気鉄道労働組合

入賞:「私鉄新聞奈交版」
関西地連 奈良交通労働組合
職場新聞の部
総評
カラー紙面が多数占める職場新聞確実に応募の裾野は広がっています
審査員 水嶋 清光(株式会社広報宣伝総合研究所代表)
今年の応募は14単組72紙と昨年より3紙増えました。
数の増加も嬉しいことではありますが、私が大会教宣展の機関紙部門の審査に携わってほぼ16年になりますが、今回初めて拝見したという職場機関紙が多数あったことが特徴的です。
相鉄労組から7紙の応募もあり、関西ハイタクの阪神タクシーも初めての応募でした。半面、参加の常連単組からの応募がないなど、バラつきはありますが少なくともコンクールへの裾野が広がった気がします。
応募された職場新聞のスタイルの変化を昨年も指摘しましたが、今年もさらに加速しています。一番変わったのがカラー化と頁数のボリュームです。
従来は印刷・配布が基本のため、印刷コストが高いのでモノクロが主流。頁数も製本の関係で2・4・8頁と偶数頁が基本でした。加えて配布方法がコロナ以降大きく変わり、対面配布の機会が大幅に減りました。
一方でデジタル機能の進化・普及で、作成した職場機関紙を簡単にPDFやJPGデータに変換が出来るようになりました。
加えて組合員同士のやり取りも、SNSやグループLINEなどが日常の組合活動に使われるようになったため、印刷無しで配布するというスタイルも増えてきました。
それに合わせるかのように職場機関紙もモノクロよりカラーが増えてきました。カラーにすることでモノクロよりも伝わる情報が格段に増えるので、カラー化は良いことだと思います。
今回惜しくも賞は逃しましたが、『福交労組青女部新聞』(福島交通労組)、『雑記帳』(相鉄労組)、『Fresher’s Eye』(名鉄労組)は、入賞紙と最後まで競った素晴らしい作品でした。また、『したまち』(東京地下鉄労組)、『ちからこぶ』(東武鉄道労組)はとても優れた作品でしたが、単組の部同様連続受賞にならないように別格扱いにしました。
職場新聞のさらなる進化に期待しております。

最優秀賞:「組net」
関東地連 臨港バス交通労働組合
神明町支部
写真の部
総評
作者が何を伝えたかったかを基準に選考
審査員 内村 文男(写真家・前私鉄報道写真集団議長)
大会教宣展「写真の部」に23単組99作品、多くの応募ありがとうございました。
今回の写真は職場の働く仲間、躍動するお祭り、雄大な風景の中を走る鉄道、愛らしい動物、綺麗な季節の花、子供の成長などを撮られた写真が多くありました。審査にあたり選考の基準として、作者が何を撮りたかったか、何を思ってシャッターを切り、何を伝えたかったかを見させていただきました。また題名についても、写真の思いが上手く題名に載せることができたか。撮影した時の工夫・技術的なことを私なりに感じ、見させていただきました。
その結果、入賞作品6点を選ばせていただきました。最優秀賞には、快走する電車を見事に表した作品 松川颯太(東北地連・福島交通労組)「風を切る飯坂電車」。他に入賞した5名の作品もそれぞれ思いの詰まった素敵な写真です。私の妄想解説と一緒にどうぞご覧ください。

最優秀賞:「風を切る飯坂電車」
東北地連 福島交通労働組合
鉄道支部 松川 颯太
漫画の部
総評
説明抜きで楽しんでもらえる作品を
審査員 上原 章(イラストレーター)
今回漫画の部は過去最多の35作品の応募がありました。受賞作品をどれにするのか大いに悩みました。その中から時事ネタを中心に3点、ほのぼの系の漫画を1点選ばせていただきました。
最優秀賞は南海労組の清水さん。4コマ漫画での受賞となりました。優秀賞は広島電鉄支部の入江さん。石破首相の似顔絵は秀逸でした。佳作は東武鉄道労組の前田さんと富山地鉄労組の堤さんの作品とさせていただきました。正直、残念ながら今回選外となってしまった作品も、多くの方に紹介したいものがたくさんありました。それから最近の傾向として女性の活躍が目立ってきたように感じます。
漫画の基本はとにかく説明抜きで楽しんでもらえる作品作りです。自分で作った作品を批判に臆することなく、できるだけ多くの方に見てもらい、批評されることが必ず進歩に繋がることでしょう。

最優秀賞:「米がない!足もない!!」
関西地連 南海電気鉄道労働組合
運輸第二支部高野線乗務分会 清水 誠
かべ新聞の部
総評
個性豊かな手書きかべ新聞が多数占めるもりや再選に向けての取り組みを評価
審査員 水嶋 清光(株式会社広報宣伝総合研究会代表)
今年は21単組21紙と昨年より応募数が少し減少しましたが、応募された紙面のレベルは昨年にも増して高くなっています。
昨今、かべ新聞づくりのPC化がさらに進み、手書きのものから活字(PC作成)の紙面が増えてきました。そんななかで今回の応募紙は4紙を除いてほとんどが手書の紙面でした。改めて拝見して、手書きの紙面はとても味があり、個性も豊かです。
にもかかわらず、今回の入賞作品にPC作成の作品が多数選ばれましたが、それは作成手法より企画内容面での評価です。
かべ新聞作りの目的の一つにみんなで作るということがあります。春闘期間中に多くの組合員が集まり、紙面を作成する作業を通じて春闘や組合活動への当事者意識を醸成するためです。直接作成に携わらない場合でも、紙面に登場する、紙面の企画に参加することで、同じ効果が生まれます。その意味では、昨年初めて登場したQRコードを使ったアンケートや意見募集の手法が、今年増えたことは特筆すべき事象です。
また、今回の審査で注目したのは、7月に控えた参議院議員選挙のもりやたかし再選に向けてのサポートがどこまで紙面で行われているかです。春闘時期はすでに選挙の6カ月前を切っているため、選挙についてダイレクトな報道には注意が必要です。
①「特定の選挙」の、②「特定の候補者」への、③「投票依頼およびそれに類推する行為」の選挙運動3要件を同時に載せることはNGです。
大切なのは、➊もりやたかしさんがこの6年間何をしてきたのか?➋組織内議員が居ることで何が変わったのか?を組合員に浸透させ理解して貰うことです。それも自分たちの仕事や生活に身近な事例で取り上げることで、組合員は自分事として受け止めます。そういう工夫のあるかべ新聞を高く評価しました。
最後に、惜しくも入賞を逃しましたが最後まで候補として残ったかべ新聞の名前を記して、その努力を讃えたいと思います。「INABUS バスガイド」(伊那バス労組・第二支部)、「かべしんぶん」(知多乗合労組・ガイド分会)、「うしおに」(宇和島自動車労組・青年協議会)。
かべ新聞の形が変わっても掲示板を通じての情報共有ツールとしての役針はますます重要です。更なる取り組みに期待します。

最優秀賞:「なかがわ」
関東地連 東武バス労働組合
葛飾分会 大石 昭仁
ポスターの部
総評
応募数少なく残念 奮起に期待
審査員 上原 章(イラストレーター)
ポスターの部は全部で18点の応募がありました。例年と比較して応募総数がもっとも少なかったことが残念です。内訳は春闘ポスター11点、交通政策3点、政治2点、その他2点となっています。
最優秀賞は北鉄労組の岡田さん。物価高にあえぐ庶民の気持ちを代弁してくれる作品を作ってくれました。優秀賞は京福労組の松山さんと西鉄労組の田中さんの作品を受賞としました。お二方とも大判のポスターでひときわ目立つ存在でした。佳作は徳島バス労組の松本さん、名鉄労組の間宮さん、伊那バス労組の関戸さんの三人となりました。
インターネットやSNSが人々の情報源となっている今、ポスター制作といったオーソドックスな宣伝方法は軽視されがちですが、単組レベルでの教宣活動にとってポスターの役割はとても大きいものです。皆さんの奮起を期待します。

最優秀賞:「もう限界!!」
北陸地連 北陸鉄道労働組合
金沢職場 岡田 陽助
川柳の部
総評
それぞれの『想い』を表現
審査員 島田 駱舟(印象吟句会 銀河主宰)
「想い」は気持ちですから、感じることはすべて「想い」です。従って、喜怒哀楽を詠めば「想い」は表現されたと言ってよいでしょう。しかし、集まった作品は「喜」に集中していました。それだけ皆さんの「想い」は明るさへ向いていると思われました。
仕事の後の一杯の癒やし、安全運行への願い、乗客からの声援、家族との絆など、仕事を通しての喜びが多く詠まれていました。
印象的だったのは、たくさんの作品から伝わって来た仕事に対する誇りでした。命を預かる仕事には欠かせない責任感を誇りにできるとは、利用者にとってこれほど安心できるものはありません。
他にはトランプ大統領、米をはじめとする物価高、賃上げの期待など、現在の社会状況の閉塞感が伝わってくる内容もありました。また、恋愛、ダイエットなど作者に引き付けたものもあり、幅広く詠まれていました。
厳しい仕事への「想い」がたくさん詠まれていたことに何よりも感動しました。
- 最優秀賞
- 「心にも スペースあれば 『席どうぞ』」
関東地連 東京地下鉄労働組合 日比谷・東西支部中目黒乗務分会 吉見 秀斗
総評
機関紙への人物写真の増加は組合員の興味関心増のカギとなる
審査員 水嶋 清光(株式会社広報宣伝総合研究所代表)
今年の応募は、8地連25単組で昨年より地連は1増でしたが、応募数は2減となりました。
今回の特徴はどの単組の機関紙も以前より写真が多くなったことがあげられます。それも人の写真が増えています。今までは会議や行事の“事”を伝える写真が多かったですが、最近は“事”を伝える“人”の写真が多くなっています。
昨年の総評で「機関紙の写真はポートレートではなく情報です。文字で伝えるより写真で伝えた方がより分かるものは写真で伝えれば良い」と文字による情報伝達からの転換を指摘しましたが、加えて私は以前から「“事”は“人”が伝えることでより伝わる」と言ってきました。何があったのかの事実関係を伝える記事も、それを伝える人が前面に出ることによって、受け取る側の興味・関心が増します。
テレビのニュースが新聞よりも興味関心がもたれ、印象に残るのは人が伝えているからです。最近テレビやラジオで、「ここからはAIでニュースをお知らせします」という場面が増えてきていますが、AIが伝えるニュースに変わった途端、その情報に対する興味が薄れてしまい、内容への関心が希薄になってしまうのは私だけでしょうか?
その意味では、労働組合の基本は人です。組織ではなく組織を構成する組合員が主役です。その組合員に伝える情報は組合役員や組合員自身が発することにより、労働組合の存在や活動に対する組合員の理解や興味・関心が深まるのではないかと思っています。
いま組合と組合員に必要な「情報と状況の共有」のために一番有効なのは「組合員自身の参加」です。機関紙での人物写真の増加は、その第一歩かもしれません。